半丸軒樋
半丸軒樋 ※各写真は、クリックすると拡大します。
昔からの一般的な樋です。丸の半分の形で半丸樋と呼ばれます。
大きさは、120・105・75と有ります。(写真クリックしてください)外側より 120・105・75となります。※数字は呼称であり実際の寸法とは違います。
一般の住宅の屋根には 真ん中の「105」タイプを使います。
「120」は、大きな屋根のお宅に 「75」は、玄関の庇屋根など小さな屋根に向いています。
色は、以下の6種類
- 105は、すべての色がそろいます。
- 120は、パールグレー・ねずみ・あか・しんちゃ
- 75は、あか・しんちゃ が、ご用意できます。
樋吊り
樋吊りにも様々な種類があり、形状・用途によって使い分けます。自分の所は、基本的に 樋の色に合わせて着色した ステンレス製を使います。安価に済ませたいようでしたら、亜鉛メッキ性もありますので、ご用命ください。
まず、村越板金の一般的な樋吊り「打込み」 名前の通り垂木に直接打込みます。安定していて、安価なのでよく使います。
「横打ち」 垂木の具合で「打込み」で使えない時に使います。釘で留めるのが一般的ですが、ビスで留める場合もあります。
大きな屋根で、垂木と瓦の間が ある時は、「地上(紙)」と、言う樋吊りを使います。
もっと大きな「神社」「寺院」の屋根は、特注品
も できますので、お申し付けください。ただし、軒樋に関しましては、既存製品がベースになりますのでご了承ください。
この他、軒先の化粧で面板を巻いた場合、「正面打ち」と、言う樋吊りを使います。(詳しくは、角樋の詳細ページをご覧ください。)
また、鉄骨のC鋼に屋根を葺く場合など、「面板」「垂木」が無い場合、材料に直接「樋吊り」を取付けるタイプの「自在スレート」と、言う製品もあります。
文字通り「スレート屋根」の施工時に用いられる物ですが、金属屋根の施工時にも使います。
ただ、軒先が あまり長くなると、屋根材に負担が掛かりますので、ご注意ください。
樋吊り の間隔 (ここでは、パナさん掲示の高強度タイプでお話しします)
間隔も、地域によって違います。また、樋吊りの材質に よっても分類されています。
メーカーの推奨するピッチの基準は、積雪量によって分類されていて、多雪地域の最短で30cm、中雪地域だと、60cmと、なっています。
静岡県は、一般地域で、1m以内と、なっています。
自分の所は、これに加え「風」による影響も考慮して(遠州のカラッ風)、間隔を考えます。
樋吊り の打ち方
樋吊りの打ち方は、屋根材の材質で決まります。
大きく分けると「金属」「瓦」「スレート」で、しょうか。
「金属」「スレート」の屋根は、雨の量が増えるほど、勾配が早いほど、
雨水が、前に々 飛び出します。
そのため、樋吊りを付ける際は、樋の中心を屋根材の先端より「前に」なるように、取付けます。
「が」 しかし、「瓦」は、雨の量・勾配が増えるほど、「後ろに」雨水が回ります。
「不思議です」(表面張力の関係でしょうか?)
このため、樋吊りは、樋の中心を瓦先端より「後ろ」に下げて、取付けます。
どの位 下げるかは、屋根の勾配・地域の雨の平均量を考慮して、決めます。(ここの辺りも、職人の腕の見せ所っすかね)
雨が後ろに跳ねる量は、瓦の汚れ具合によっても変わって いきますので、この辺りの見極めも大事かと思います。
しかし、雨が、あまりにも大量に降った場合、後ろに跳ねる限界を超えて、金属屋根のように、まっすぐ前に飛び出てしまう場合があります。
このため、雨水が、樋を飛び越えて入らないことがあります。
大きな樋を付ければいいのですが、キリが無いこともありますので、ある程度、ご了承ください。
漏斗 (じょうご)・上合
雨水を軒樋から受ける部品です。
漏斗(じょうご)とは、雨水をよく呑み込む…液体をよく呑み込む…酒をよく呑み込む…酒飲み…上戸(じょうご)(うえと)× から来たって知っていましたか。
種類は
軒樋から直接落ちるような形「よびとい漏斗」(写真準備中)から、一般的な箱型の「漏斗」(写真準備中)・頭に飾りが付いたタイプ「飾り漏斗」・デラックスな「アンコー」(写真準備中)と呼ばれるタイプがあります。
アンコーは、特殊な部品で縦樋と繋がります。他の漏斗は、丸樋のみに対応しています。
用途によりお選びください。
- 現場の都合上、取付けられない場合があります
軒曲り
屋根の形状によっては、軒樋を曲げて施工する場合があります。
そんな時は、軒曲りを使います。
角の所で一端 切るより見栄えがいいですからね。
また、わずかな雨水を採るために 漏斗を設けるより、軒曲りを使って流れの多い軒樋と一緒にした方が安上がりなこともあります。
しかし、あまり長いときは、熱伸縮を緩和させるためにも「漏斗」を付けてほしいです。
入母屋造りの家とか 和風の屋根で、角に木が出ている形でも、「テリ曲り」と言った 軒曲りを使うことによってスムーズに軒樋を曲げることができます。
元のページへ戻る